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2026.08.20|お知らせ・インディアンモーターサイクル

チーフヴィンテージ スタージス、日本への割り当ては5台

世界125台のうち、日本に入るのは5台。第86回スタージス・ラリーで発表されたチーフヴィンテージの限定モデルについて、国内の割り当て台数が決まりました。

夕暮れの道に停まる、レッドとクリームの2トーンに塗られたインディアン チーフヴィンテージ スタージス。サイドプレートに56の番号が入る

日本への割り当ては5台

先日お伝えした「Chief Vintage Sturgis, SD Edition」について、続報です。日本への割り当ては5台と決まりました。

このモデルは、インディアンモーターサイクルが第86回スタージス・モーターサイクル・ラリーの会場で発表した限定車です。生産台数は世界で125台。インディアン125周年にちなんだ数字で、1台ごとにシリアルナンバーが入ります。北米以外では14の市場にごく少数ずつが割り当てられ、日本もその一つでした。その配分が明らかになり、日本の枠は5台です。

5台という数字を、少し引いて眺めてみます。世界125台のうちの5台ですから、全体の4パーセント。25台に1台が日本に来る計算です。市場の規模を考えれば、決して悪くない配分だと思います。ただ、日本全国で5人しか手にできないという事実は変わりません。

参考までに、当グループのRadiants株式会社は、2019年のジャックダニエルズ限定車スプリングフィールド ダークホースを保有しています。こちらは全世界177台のうちの11番。限定車がどういうものかをご存じの方には、5台という数字の意味がすぐに伝わると思います。

125年目のインディアン

インディアンモーターサイクルの創業は1901年。アメリカでもっとも古いモーターサイクルメーカーです。2026年で125年になります。

ただし、その125年は一本の線ではありません。1953年に一度、生産が途絶えています。そこから先は、名前だけがいくつもの手を渡り歩き、実体のないまま何十年も漂った時期が続きました。いまのインディアンがあるのは、2011年にポラリス社が権利を取得し、腰を据えて設計からやり直したからです。

消えかけた名前が戻ってきて、125年目を迎える。その節目に、ブランドの原点というべきチーフの、もっとも古典的な仕様で記念車をつくる。順当な選択ではありますが、順当だからこそ外していません。125という数字を、単なる区切りの数ではなく、生き延びた年数として受け取ると、この一台の重みが少し変わります。

インディアンの歩みについては、ブランドの歴史のページでも詳しくご紹介しています。

チーフヴィンテージという一台

チーフという名前は、インディアンのラインナップのなかでも特別な位置にあります。1922年の登場以来、このブランドを象徴し続けてきた名前です。深く被さるバランスドフェンダーと、フロントフェンダー先端に載るウォーボネットのオーナメントは、遠目に見ても一目でインディアンとわかる意匠です。

そのチーフのなかで、ヴィンテージは装いをもっとも古典側に振ったモデルです。ソロシート、ワイヤスポークホイール、控えめなハンドルバー。復刻ではなく、当時の設計思想を現代の車体で解釈し直したもの、と言ったほうが近いかもしれません。

一方で、走らせるための装備は現代のものです。ライドモードはTour、Standard、Sportの3種類。メーターは4インチの円形タッチスクリーンで、RIDE COMMANDに対応します。見た目は1940年代でも、中身は最新。毎日乗れる古典、という言い方がいちばんしっくりきます。

どんな方に向く一台か、という話をしておきます。速さを求める方には、正直に言って向きません。チーフヴィンテージは、景色の変わり方をゆっくり味わうためのバイクです。信号で止まるたびに視線を感じ、駐車場に停めれば誰かが寄ってくる。そういう乗り方を楽しめる方のための一台です。

ソロシートですので、基本はひとり乗りの構成です。荷物を積んでの長距離よりも、休日に一時間、二時間走って帰ってくるような使い方が似合います。所有する喜びと、乗る喜びの比率が、少しだけ所有側に寄っている。限定車としては、それでいいのだと思います。

レッドとクリーム、サイドプレートの「56」

塗装はインディアンモーターサイクル・レッドとクリームの2トーン。タンクには1930年代様式の多色ヘッドドレスロゴが入ります。写真でご覧いただけるとおり、深い赤とクリームの分割が、バランスドフェンダーの曲線に沿って流れていきます。現行のインディアンのなかでも、もっとも古典的な佇まいの一台です。

サイドプレートに手描き風で入る「56」は、1938年の第1回スタージスに出走したライダーたちのレースナンバーへのオマージュです。ゼッケンをそのまま車体に載せる。派手な記念エンブレムを貼るのではなく、こういう引き方をするところに、このモデルの品の良さがあります。

エンジンは、シリンダーヘッドとプッシュロッドチューブを塗装し、シリンダーを黒とした1940年代風の仕上げ。ほかに点灯するウォーボネットのフロントフェンダーオーナメント、ワイヤスポークホイール、ヴィンテージ・エスプレッソのソロシート、ヴィンテージハンドルバーを組み合わせています。細部まで、狙いがぶれていません。

1938年、九人のライダーから

スタージスは、サウスダコタ州にある人口およそ7000人の小さな町です。そこに、ラリーの期間だけ数十万人のライダーが集まります。町の規模に対して桁違いの人が押し寄せる、独特のイベントです。

その第1回が開かれたのが1938年。主催したのは、地元のインディアンモーターサイクル販売店とモーターサイクルクラブでした。出走者は9名、観客はおよそ200名。レースが一本あるだけの、ごく小さな集まりでした。

インディアンモーターサイクルCEOのマイク・ケネディは、ほぼ90年でここまで大きくなったことを思うと、すべてを始めたのがインディアンの販売店とライダーたちだったというのは驚くべきことだ、と述べています。

販売店が仲間を集めてレースを開き、それが90年近く続いて、いま世界中からライダーが集まる場所になった。私たちのような販売店にとっては、他人事ではない話です。単なる記念塗装ではなく、インディアンという会社が自分たちの出自を確認するためのモデルだと考えると、この一台の見え方が変わってきます。

限定車を持つということ

限定車の価値は、売るときの値段の話に矮小化されがちです。もちろん台数の少ないモデルが値崩れしにくいのは事実ですが、それだけを目的に買うと、たいてい面白くありません。

125台のうちの一台を持つというのは、その車両が生まれた理由を引き受けるということでもあります。なぜ125台なのか、なぜスタージスなのか、なぜ「56」なのか。聞かれたときに答えられる。それが限定車を持つ楽しみの、いちばん大きな部分だと思っています。

シリアルナンバーが刻まれているのも、そのためです。何番が来るかは選べませんが、世界で何番目の一台かが車体に残る。十年後、二十年後に手放すことがあったとしても、その番号は消えません。

空冷サンダーストローク116という区切り

もうひとつ、見逃せない点があります。このモデルが積む空冷サンダーストローク116は、その歴史に区切りがつこうとしているエンジンです。

1949年から続く空冷Vツインの系譜の、現時点での到達点。トルクは156Nm。低回転から粘る特性は、チーフヴィンテージのようなクラシックな車体にこそ似合います。ゆっくり流しているときの鼓動と、開けたときの押し出し。数字だけでは伝わらない部分に、このエンジンの本質があります。

液冷のパワープラス系が主力になっていくなかで、空冷の116を積んだ限定車というのは、これから先そう多くは出てこないかもしれません。125周年の記念車が、空冷サンダーストロークを積んだ最後の世代のひとつになる。そう考えると、この5台の意味はもう少し重くなります。

このエンジンで走れる時間は、これから少しずつ短くなっていきます。排出ガス規制は年々厳しくなり、空冷の大排気量Vツインを新規に設計する余地は、正直なところ多くありません。いま手に入るものを、いま手に入れておく。限定車に限らず、空冷のバイク全般について言えることかもしれません。

主な仕様

車名Indian Chief Vintage
Sturgis, SD Edition
生産台数世界125台(1台ごとにシリアル)
日本への割り当て5台
エンジン空冷 Thunderstroke 116
トルク156Nm
ライドモードTour / Standard / Sport
ディスプレイ4インチ円形タッチスクリーン
(RIDE COMMAND)
米国希望小売価格US$23,999

正規ディーラーで買うということ

限定車ほど、買ったあとが大事になります。台数が少ないモデルは、専用部品の供給や、塗装の補修に気を使う場面が出てきます。転倒や飛び石で外装を傷めたときに、同じ塗装を手配できるかどうか。こういうことは、正規ディーラーで購入いただいた車両のほうが確実に対応できます。

当グループは、インディアンモーターサイクル神戸とノース大阪インディアンモーターサイクルの二拠点で、認証整備工場を備えています。ご購入後の点検、車検、部品の手配まで一貫してお引き受けします。せっかくの一台ですので、長く良い状態で乗っていただきたいと思っています。

ご検討中の方へ

現時点で、国内での販売価格、発売時期、販売方法は発表されていません。米国での希望小売価格はUS$23,999ですが、日本仕様の価格はこれとは異なります。輸入諸経費や仕様の違いがありますので、参考値としてお考えください。

5台という台数ですので、正式な案内が出てから動いたのでは間に合わない可能性があります。ご関心のある方は、いまの段階でお声がけいただければ、詳細が判明した時点で真っ先にご連絡します。ご検討中であることをお伝えいただくだけで構いません。お名前とご連絡先をいただければ、こちらから順にご案内します。

下取りやローンのご相談も、並行して進めていただけます。限定車は、話が動き出してから納車までの時間が短いことがあります。あらかじめ資金計画のめどが立っていると、いざというときに迷わずに済みます。

実車をご覧いただける機会があるかどうかも、あわせてご案内します。限定車は、写真で見るのと実際に前に立つのとで印象が変わることがあります。とくにこの2トーンは、光の下で見ていただきたい塗装です。夕方の斜めの光が当たったときの赤の沈み方は、画面では出ません。

保管についても、一度ご相談ください。限定車を屋外に置きっぱなしにするのは、塗装にとって過酷です。カバーの選び方から、冬の間の保管方法まで、ご相談に応じます。

インディアンモーターサイクル神戸、ノース大阪インディアンモーターサイクルの両店で、ご相談を承っています。お電話でも、店頭でも、どちらでも構いません。

最後にひとつ。5台という数字を見て、自分には縁のない話だと感じられた方もいらっしゃると思います。ですが、こうしたモデルが日本に入ってくること自体が、市場として見られている証でもあります。乗る、乗らないにかかわらず、興味を持って見ていただけたら嬉しいです。実車が入れば、ご覧いただく機会もつくります。

※ 生産台数・仕様・米国価格はインディアンモーターサイクルの発表によります。日本への割り当て台数はインポーターからの案内に基づくもので、国内の販売価格・発売時期・販売方法は2026年8月20日時点で未発表です。仕様は米国仕様であり、日本導入分とは異なる場合があります。画像はインディアンモーターサイクル公式素材です。


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