ハーレーで獲り、インディアンで獲った ―― ギリム、バガーズ史上初の2メーカー制覇
アメリカのバイクレース、ミッション キング オブ ザ バガーズの2026年シーズンで、ヘイデン・ギリム選手がインディアン モーターサイクルに乗って王座を決めました。9月13日から14日、テキサス州のサーキット・オブ・ジ・アメリカズでの結果です。最終戦を1戦残しての確定でした。
日曜の2位で、決まった
この週末、選手権のポイントがかかったレースは2本ありました。土曜のレース1でギリム選手が優勝し、日曜のレース2では2位。王座が決まったのは、優勝したほうではなく、日曜の2位のほうです。
この2位で、シーズンの持ち点はギリム選手が251点、2位のブラッドリー・スミス選手が197点になりました。差は54点です。残る最終戦はレースが2本で、1本の優勝が25点ですから、最大でも50点しか動きません。追う側が2レースとも勝っても届かない ―― そういう計算で決まりました。
ですのでシーズン自体は、まだ終わっていません。最終戦は9月25日から27日、ニュージャージー・モータースポーツ・パークです。
3年前は、ハーレーに乗っていた
ギリム選手がこのシリーズで王座に就くのは、2023年に続いて2度目です。そのときに乗っていたのは、ハーレーダビッドソンでした。チームはバンス&ハインズ。同じチームが今シーズンからインディアン モーターサイクルの体制になり、ギリム選手はそのままインディアンで王座を獲りました。
2つのメーカーでこのシリーズの王座を獲ったライダーは、ギリム選手が初めてです。主催者のモトアメリカがそのように発表しています。
このバンス&ハインズは、昨シーズンまでハーレーダビッドソン側でファクトリーチームを運営していた組織です。移籍の経緯は別の記事に書きました。関連ニュース:ヴァンス&ハインズ、ハーレーからインディアンへ
開幕前のテストは、1回だけだった
インディアンとバンス&ハインズの体制は、今シーズンが1年目です。ギリム選手は王座決定後にこう話しています。
バイクが手元に届いたのが遅くて、シーズンが始まる前にできたテストは1回だけでした。それで勝ち始めたんです。相手が相手ですから、これだけ早く決められたのは特別なことです。チームとしては2度目の王座で、インディアンでは初めて。とても気分がいい。
この体制は3月のデイトナ開幕戦でいきなり1位と2位を占め、6月のロードアメリカではギリム選手が2レースとも勝っています。シーズン前半の流れはこちらの記事にまとめています。
土曜と日曜で、1勝ずつ
ただし、この週末を勝負として見ると、様子が少し違います。土曜はギリム選手、日曜はスミス選手。1勝ずつ分け合いました。COTAの2日間でこの2人が獲ったポイントは、どちらも45点で同じです。つまり2人の差は、この週末では1点も動いていません。
スミス選手は、土曜に行われた3周のスプリント「ミッション・チャレンジ」でも勝っています。こちらは賞金のかかった別枠のレースで、選手権のポイントは付きません。そして日曜の優勝で、スミス選手はシリーズ2位に浮上しました。ハーレーダビッドソンの発表にもそう書かれています。
このカテゴリーは、メーカーごとにエンジンの回転数の上限や排気量の上限が別々に決められていて、シーズン中にも見直されます。そのあたりの仕組みは別のコラムで解説しました。関連ニュース:KING OF BAGGERS 徹底解析
2位争いは、3点差で残っている
ライダーの王座は決まりましたが、最終戦にはまだ中身があります。2位のスミス選手が197点、3位のトロイ・ハーフォス選手が194点。その差は3点です。ハーフォス選手は2024年のこのシリーズの王者で、ギリム選手と同じインディアンのチームに所属しています。
最終戦は9月25日が予選、26日と27日に決勝です。結果が出ましたら、またお知らせします。
インディアン モーターサイクルとハーレーダビッドソンの実車は、当社の各店舗でご覧いただけます。インディアンはKOBE INDIANとNORTH OSAKA INDIAN、ハーレーダビッドソンはHARLEY-DAVIDSON OSAKAとHARLEY-DAVIDSON SUMAです。
事実確認の記録
ギリム選手の王座決定と、2つのメーカーでこのシリーズの王座を獲ったライダーが初めてであることは、主催者モトアメリカが2026年9月14日に発表した内容にもとづいています。スミス選手が日曜のレースに勝ち、シリーズ2位に浮上したことは、ハーレーダビッドソンが同日付で公表した内容にもとづいています。ギリム選手の発言は、モトアメリカの発表に収録されたものを訳しました。
各レースの順位、周回数、選手権のポイント、最終戦の日程は、専門媒体の集計と会場側の告知にもとづいています。ミッション・チャレンジに選手権のポイントが付かないことは、COTAでの各選手の増加分が2本のレースの順位だけで説明できることから確認しました。
なお、メーカーどうしのタイトル争いの状況と、今回の結果に関わる規則改定の有無については、この記事では確認していません。確認できしだい、別途お知らせします。
2026年9月15日
